架空チームの成績計算2 勝率の計算

2020年8月22日

プロ野球ペーパーオーナーゲーム 目次

ルール解説

 
 

プロ野球では優勝チームで勝率6割、最下位チームでも勝率4割くらいです。数字で見ると意外に僅差なのですが、それが運や偶然の産物ではなく、厳然たる実力差だということはプロ野球ファンなら(特に弱いチームを応援しているファンなら)知っていると思います。打線がつながらない、先発が足りない、ケガ人が出たetc…負ける理由はいろいろありますが、結局は得点が少ないか、失点が多いか、得点が少なくて失点が多いか、です。つまり経緯はともかく最終的なチーム得点とチーム失点がわかれば勝率は予測できます。

ピタゴラス勝率

XRを使って架空チームの得点と失点は予測できました。ピタゴラス勝率を使うと得点と失点から勝率を予測することができます。プロ野球POGでは日本のプロ野球リーグ向けに係数を修正した下記の式を使います※1

\( WP= \LARGE \frac{R^{1.64}}{R^{1.64}+RA^{1.64}} \LARGE\)

\( R:チームの得点 \)

\( RA:チームの失点 \)

2013年~2017年の記録を使って、実際の勝率とピタゴラス勝率を比較すると、下図のようになります。

よい精度で勝率を予測できています。1試合だけなら強いチームと弱いチームの差は小さく、どちらが勝ってもおかしくありません。ところが143試合の長いペナントレースになると、じわじわと実力差が表れてきて、勝率が予測できるようになるのです。

チームの勝率計算の基本は上記になりますが、ゲームではピタゴラス勝率にリリーフによる補正も加えてチーム勝率を計算しています。

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※1 鳥越規央 データスタジアム野球事業部 著 「勝てる野球の統計学 セイバーメトリクス」 P.16