ピアソンVUEのオンライン試験でSysML資格認定プログラムを受けてみた
これは当ウェブサイト初の世のため人のためになる記事ではなかろうか?(相変わらず興味をもつ人は少ないけれども)
タイトルのままですが、
ピアソンVUEのオンライン試験で
OMGのSysML資格認定プログラム
を受験したので、一連の流れを紹介したいと思います。
SysMLって日本じゃマイナーなのか、あまり情報が出回っていません。なのでこんな体験談でも残しておく価値はあるだろうと思った次第。
そもそもSysMLって何?
…ていうところから書き始めるべきなのかもしれないが、それはまた今度(※書いてみました)。今回はSysMLだのMBSEは知っていて、資格認定試験受けてみたいんだけどちょっと二の足踏んでいる、という人向けの記事です。
試験の概要
ピアソンVUEのオンライン試験で受験します(サイトに行って受験することもできますが)。オンライン試験はいくつか注意点はあるものの(自宅で試験できる場所が必要だとか)、好きな日に、好きな時間帯で受験できるのでとても便利でした。ちょっと難しそう?面倒?と思うかもだけどやってみたら意外と簡単だったというのが感想。
SysML資格認定試験の中身ですが、マークシート式で90問、試験時間120分(MU、ノンネイティプが受験の場合、MBFは135分(ノンネイティブ))です。そして全て英語です。「英語」ってところで警戒しちゃう人もいると思うけど、マークシート式ですから、英語が書けない、しゃべれない人(私)でも何とかなります、読むことさえできれば。
受験の流れ(1) アカウント作成・試験の予約
- ピアソンVUEのサイトにアクセス
- 試験プログラムの検索で「Object Management Group | OMG認定資格試験」選択
- 画面の右上にアカウント作成、サインインのボタンがあるので、アカウントを作成/サインイン。※『試験の詳細は~』のリンクに進んでもサインインも予約もできないので、↓のページでサインインします。
- Dashboard/View exams → OMG Exams と進んで希望の試験を選択。
- Where do you want to take your exam? のあと、注意事項とアグリーメントが表示されるので、チェックしてAgree。
- 日時と場所を選ぶ → Check Out
- カード情報を入力。¥33,000/試験(2022年5月時点)です。 → Submit Order
ざっとこんな流れです。まず初めにアカウント作成して・・・と思うとアカウント作成の場所がわかんなくて躓きますが、先に試験プログラムの検索をしてその先でアカウント作成&サインインをすればよいのです。
資格はModel User(MU), Model Builder Fundamental(MBF), Model Builder Intermediate(MBI), Model Builder Advanced(MBA) の4段階があり、下のクラスを合格するのが上位クラスの受験条件になっています。MBAを取るには最低でも試験4回、¥132,000かかるってことです。正直ボッタクってんなぁって思う。
受験の流れ(2) オンライン試験前の準備
予約が終わり試験日が近づくとピアソンVUEから「オンライン監督試験の注意事項:要操作」というメールが来ます。そこにも書いてありますが、試験までに以下の3つの準備をしておきましょう。
- PC環境の確認
- 身分証明書の準備
- 受験する場所の確保
PC環境の確認
PC環境の確認は、システムテストの実施ができるようになっています。有線LAN推奨と言われますが、私はWi-Fi環境で受験しました。受験中は顔がカメラに写っている必要があるので、カメラ付きのラップトップPCかWEBカムを用意する必要があります。マイク、スピーカですがヘッドセットはN.G.です。試験当日はヘッドフォンを外すように言われます。
身分証明書の準備
2つ準備するように言われたけど、一つしか使わなかったような・・・。私はパスポートを使いました。
受験する場所の確保
試験中に他の人が入ってこない、誰も覗けない、外から余計な音も入ってこない部屋で受験します。そして何もモノを置いていない机が必要です。試験当日机上にあっていいのは、PC、マウス、飲み物だけだそう。また机から手の届く範囲に書類や本など試験と関係ないモノがあるのもダメ、どうしても移動できな場合は服や布などで覆う必要があるとのこと。
受験の流れ(3) 試験当日
試験当日は30分前からサインインできます。試験の際は写真を撮ったり連絡を取ったりするためにスマホが必要です。また試験中は部屋から出られないので、トイレなどは済ませておくべきでしょう。
スマホで顔写真、部屋の写真、身分証明書を撮影
サインインして初めに指示が出るのが、写真撮影です。バーコードをスマホで読んで、スマホに表示される指示に従って顔写真、部屋の写真、身分証明書の写真を撮ります(スマホ以外にもやり方があるみたいだが)。
試験アプリの起動と試験監督官とのやり取り
次に専用のアプリをダウンロード→起動。で、試験監督官と音声通話が繋がって色々と指示が飛んできます。世界一英語が下手くそな人種ニッポンジンとクセの強い英語をしゃべる監督官の、もどかしいコミュニケーションの始まりです(追記:2回目受験したら無かった。ちゃんと写真撮れてて部屋や持ち物に問題無いことが確認できた場合はスキップする模様)。参考までに私が受けた指示を書きます。
- 頭のヘッドフォンは外して。
- 周りの様子をカメラに写して。
- 机の右側を写して。
- そっちは左側、右側を写して。
- 机の上のIDカード(準備していたパスポートと運転免許証)は机からどけて。
- 準備はいいか?
他にも何か言われたのかわからんが、向こうもシビレを切らしたのか、突然会話は終わって試験が始まるのであった。
そして試験・・・・結果発表!
私の場合は時間いっぱいいっぱい使いました。SysMLの理解度の問題というより英語力の問題の方が大きかったように思います。全部問題を回答すると問題リストに確認のチェック入れるページになりますが、とりあえず全部チェック入れとけばよいみたい。
結果は試験が終わると直ぐに出ます。合格するとCredlyというバッジプラットフォームから登録の案内メールが来ます。
試験を受けて思ったこと
「SysMLの勉強したぞ。多分わかった、理解できた、と、思うんだけど・・・本当に合ってる?」
SysMLって何せ言語ですから、メタですから、掴みどころがないというか、わかったようなわからないような気分になりがちです。そんな貴方に!この資格試験は自分のSysMLの理解度を客観的に測れるという意味でお勧めです。
私ごときが言うのもオコガマシイですが、試験問題には良問が多かったです。単に名称や表記ルールを問うのではなく、正しくSysMLのモデルを理解していないと解けないような問題が結構ありました。
あと、英語で受験はイヤだ日本語で受験できる日まで待とう、と考える人もいるかもしれません。しかしSysMLに関しては英語で試験を受ける方がよいと思います。
SysML「言語」は元々英語で設計されたものですから、SysMLを英語に訳すのは比較的簡単です。が、日本語に訳すのはとっても難しいのです。だから日本語のSysML関連情報にはちょっとアレ?な(戸田奈津子の字幕で映画を見るような)感じのモノが散見されます(※言語化が難しいという意味です。書いた人の理解が足りていないという意味ではありません)。
仮に日本語で試験問題作ると、意味がぼやけちゃったり訳語の当て方にセンスを感じなかったりして、却ってわかりにくくなってしまうことでしょう。もう覚悟を決めて、英語で受験することをお勧めします。
ディスカッション
コメント一覧
記事大変参考になりました。
試験対策はどのようにされておりましたか?
sysmlは業務で使用していませんが、MUを取得したいと考えておりまして。
ミックさんこんにちは。
参考図書なら「A Practical Guide to SysML」が良いです。試験に必要なことはほぼ全て書いてあります。結構ハイレベルな内容が書いてある本ですが、実はSysML/MBSEの導入部分(Part1)がとても丁寧に書かれているので、最初に読むにも適していると思います。勉強法としてはEXAM INFO SHEET(OMGの試験ページにある)の配点表に書いてあるキーワードの意味/定義を調べていく方法がおすすめです。